この記事は 2026年3月15日 note にて公開した記事を転載しています

JPYCで買い物ができるECショップとは

リリースされて間もないということもあってか、日々アップデートされている。気持ちいいぐらいのスピード感だ… このECショップの体裁としては、ショップ一覧ページもあるので、モール型の体験もある感じだけれど、お買い物は各店舗単位で行う感じだろう。

https://ec.jpyc-service.com/

冒頭で謳われているのがこのメッセージ(簡潔で感動!)

個人でモノづくりをしている方にとって、ECサイトの手数料は大きな負担。
だから手数料はたった1%。買う人もガス代不要*。
つくる人と買う人を、JPYCでまっすぐつなぎます。
* ガス代はショップが負担します。購入者の負担はありません。

カラーミーショップやBASEなどのECサービスの手数料は月額固定費がないプランだと6〜8%ぐらい(クレジット手数料も含めて)かかる中、手数料1%で大丈夫なのか? って、一見思う人もいるだろうが、このサービスの提供者は開発者ということからこのサービス自体はご本人の実績であり社会貢献の1つであると理解しているし、ウォレットという概念もあるので、このサービスに対する心配は特にない。むしろ僕自身、買い手や売り手の立場を問わず、JPYCを用いた新しい経済の仕組みが発展していく最中に自分の身をおいておきたい。

今回、店舗側の立場で利用することにして、赤穂ギャベを店舗として登録! 赤穂ギャベのオンラインショップでは利用しているECサービス(BASE)の手数料を販売価格に転嫁させているので、JPYC決済では単純に10%オフという状態にしておきます。運営の都合上、いつも在庫が品薄なので、事前に購入したい品を決めてからJPYCで決済するという流れとしている。

https://ec.jpyc-service.com/shops/akogabbeh

店舗登録で準備すること

すでにオンラインショップをされている場合は、その多くをすぐに用いることができるが、対応ブロックチェーンのガス代の準備も必要(詳しくは下記「ガス代とは」にて)。

  1. ウォレット(MetaMaskなど)
    ウォレットって何というのは割愛するが、JPYCの受け渡しをする際に必要なもの、銀行口座のようなものという理解でいいかと思う。

  2. 店舗情報
    ・店名
    ・説明文(URLはリンク使える)
    ・プロフィール画像
    ・ヒーロー画像(いわゆるカバー画像)
    ・特定商取引法に基づく表記

  3. 商品情報
    ・商品画像(10枚まで登録可)
    ・商品名
    ・説明文(URLはリンク使える)
    ・価格(JPYC)
    ・在庫
    ・カテゴリ(将来的にサイト内にて分類されると想定)
    ・SKU(使いたい人は登録できる…)
    ・対応ブロックチェーン(Ethereum、Polygon、Avalancheから選択)
    ・配送が必要かどうか(デジタル商品は配送いらないとか)
    ・この商品を含む注文は送料無料とするかどうか

  4. 送料設定
    ・カート内の小計が指定額を超えると送料無料になる機能を使うかどうか
    ・全国一律 or 地域別の送料設定

その他の機能(いろんな便利機能が適時アップデートされている)
テーマ設定
ショップのデザインを4つのテーマから選択できる
・決済設定
デフォルトでの対応ブロックチェーンを選択できる
・署名有効期限
店舗側がガス代を支払う際の「署名」の有効期限
・備考欄設定
チェックアウト画面にて自由記入できる項目を設けるかどうか選択できる
・通知設定
注文時に通知が届くメールアドレスの登録

サイドメニューの説明
ダッシュボード
管理画面のトップページ
・注文管理
受注いただいた内容
・アクセス解析
必要十分な解析情報
・商品管理
掲載商品の登録管理
・NFT/SBT管理
ショップオーナーはNFT/SBTを発行できる
・送料設定
一律・地域別など設定ができる
・ご利用料金
プラットフォーム利用料(売上1%)の状況
・設定
ショップの各種設定
・お知らせ
アップデート案内など

ガス代とは

ガス代はショップが負担します。購入者の負担はありません。」って、なんのこと? って気がついた方!

ざっくりと説明すると、店舗側は対応ブロックチェーンのガス代を事前に用意しておく必要があります

注意:
HashPort Wallet for Biz 経由にてQRコード決済する際のガス代は運営(HashPort Wallet側)が持ちますが、JPYC EC にてHashPort Walletを使っても、その恩恵は受けられないことに注意が必要です。ガス代を負担するのは店舗側です。

ブロックチェーンの技術には、そのチェーンの機構(ネットワークとも呼ばれている)がいろいろあって、 JPYCはその中から Ethereum、Polygon、Avalanche を使っており、JPYCを送金する際に、そのチェーンに応じたネイティブトークンを使う必要があって、その手数料みたいなものをこの界隈では「ガス代」と呼んでいる。

JPYCで利用するネイティブトークンの表記
・ETH:Ethereum mainnet
・POL:Polygon mainnet
・AVAX:Avalanche mainnet

本来、そのガス代はJPYCや今回の決済サービスの収益構造とは別に生じる費用で、例えるならインターネットの通信費みたいなもの。このサービスでは、そのガス代を店舗側が負担する仕組みになっているため、購入者は手持ちのガス代がなくても購入できる。言い換えると、クレジットカードの手数料は利用者(顧客)ではなく、加盟店(店舗)が裏側で支払っている関係と同じということ。

ブロックチェーンでは、つどつど「署名(確定)」みたいなステップがあって、購入者が決済する確定ボタンもその「署名」の1つになっているんだが、今回は EIP-3009 という技術を用いて、ガス代を店舗が支払う構造となっているので、店舗側が「署名」をしないと決済が確定されない仕組みになっている。

ちなみに、ガス代っていくらぐらいなのか?ってことだけれど、そのネットワークの価値やネットワーク混み具合などで変動するので、理解はしていた方が良いが、過去の経験則だけれど、Polygon、Avalanche は1円に満たないことが多いだろうが、Ethereum は数百円(急激な高騰もあったねー)になることもあった。「署名」時にウォレット(MetaMask)に表示される見積もりは一応確認するのが良さそう。

詳しくは開発者である mametaさんのまとめがあるので、貼っておきます。(ほとんどの人はチンプンカンプンだよねー 僕も…)

https://zenn.dev/mameta29/articles/4f880f8a7199b7

その他、余裕ができれば理解してほしいこととして…

ステーブルコインが一般的に広がりにくい要素の1つに、このガス代を入手する方法とその理解がけっこう難解かと思われる。まず、チェーンが異なるとJPYCとしては単純に合算できない。例えば、Ethereumネットワークの1,000JPYCと、Polygonネットワークの1,000JPYCが同じウォレットに入っていても、2,000JPYCの商品を購入することができないという状態になる。

Ethereumネットワークの1,000JPYCを移動(送金)するには、ガス代として少額のEthereumが必要になるので、事前にEthereumを入手しておく必要がある。例えば、暗号資産の販売所/取引所からEthereumは購入できるし、スワップ(同じネットワーク間の交換)やブリッジ(異なるネットワーク間の交換)という手段で、必要なガス代を用意する方法もあるが、初心者は難しいよなー!

そんな中、JPYCに限っていうと、ガス代を支援されているサービスもある!こちらはPolygonネットワークのガス代支援サービスですー
(少額ですが僕も寄付しました)

https://jpyc-volunteer.vercel.app/

JPYCはどのネットワークが多いのか?

2026年3月16日

JPYCで使われているチェーンはどれが多いのか?などの情報が確認できる。ダントツでPolygonですね。ガス代も安いし、JPYCを始めるなら、まずはPolygonチェーンからスタートするので十分かも知れない。 ちなみにこちらのサイトではJPYCをネイティブトークン(ETH、POL、AVAX)に交換できるっぽい!(僕は試したことがないけれど…)

https://jpyc-info.com/

JPYC 発行および償還

JPYC EX にて日本円と1:1で交換可能(発行および償還)なJPYC(ステーブルコイン)を提供する次世代金融サービス。「ノンカストディ型」としてサービス提供側が資産を預からず、利用者自身が管理するウォレット(MetaMaskなど)を用いて利用する。

JPYC発行の手順

  1. JPYC EXにてアカウントを作成(KYC:マイナンバーカードで本人確認)

  2. 利用したい自分のウォレットを登録(事前にウォレットを用意しておく)

  3. JPYC EXにて発行予約を行う(3,000JPYC〜)

  4. JPYC EX指定の銀行口座に発行したい金額(日本円)を振り込む

  5. しばらくすると登録した自分のウォレットにJPYCが着金される

日本円に戻したい場合(償還)

  1. JPYC EXにてJPYCから日本円への払い戻し手続きを行う

  2. 登録した自分の銀行口座に着金される

手数料って?

発行および償還は手数料は無料
(入金の際の振込手数料やガス代等は利用者負担)

JPYC株式会社って… 

JPYCは暗号資産なのか?という問い

法的な要素:
JPYCは電子決済手段に該当しているため、暗号資産ではない。
資金決済法では暗号資産の定義に「電子決済手段ではないもの」という条件が含まれている(資金決済法に基づくので日本における定義やな)。

技術的な要素:
暗号資産もJPYCもブロックチェーンを介して取引が行われている。

雑感

2025年10月、日本円ステーブルコイン「JPYC」がリリースされてから、数ヶ月が経過しているが、JPYCで買い物をするにはまだまだハードルが高い印象が残っている。

BTCやNFTにて、少し認知が広まっているブロックチェーンの技術を用いたものに「トークン/コイン」という枠組みがあって、BTCもNFTも需要と供給に大きく影響されその価値(=価格)が大きく変動している中、法定通貨やゴールドなどの価値に連動させることで、その変動をStable(安定)させているのが、ステーブルコイン(Stablecoins)ってこと。

そして、法定通貨であるJPY(日本円)に連動したのが、その「JPYC」になっており、電子決済手段(日本の法律で)として扱われるため、資産管理や税申告などでも円と同じように扱うことができるようになっているので、前者のトークン/コインと大きく異なる。

ざっくり言うと、JPYCもPayPayのような電子マネーのようだけど、PayPayは専用アプリに事前にチャージした残高を利用して支払うプリペイド型だけでなく、ポストペイ型(後払い)、デビット型(銀行から自動引き落とし)にも対応している今や説明はいらない便利な電子マネー。

新しい技術や経済の仕組み自体に興味があるので、現状に思考停止にしたくないということが、僕の基本姿勢にあるんだけれど、普段使いができるのか?って言われると、まだまだ時間はかかるのが正直なところだろう。大きな資本で世の中の仕組みを変えることもあるかも知れないが、ステーブルコインに関してもJPYCだけでなく大手銀行なども動き始めているので、この1年ぐらいで景色が変わってくるんじゃないだろうかって思っている。

ただ… この記事を書いてから、つくづく思うところとして、ブロックチェーンと比較すると、既存の金融機関(銀行とか)ってリテラシーが低くてもサポートがしっかりしている熟成された仕組みなんだと思うわー!

JPYC利用の経緯まとめ

2023年12月
JPYCが発行していた「プリペイド型」のステーブルコインを数千円お試し発行してみるも、使い道が見当たらなかった…

2025年11月
日本円と1:1で交換可能(発行および償還)の仕様のステーブルコインとして新たにリリースされたので、お試し発行。

2025年12月
アゼミチさんがJPYCを決済手段としたお米を販売された!当時まだ専用のシステムは組まれていなかったこともあって、僕のウォレットから店舗で管理されているウォレットに直接送金して購入したのが、初めてのJPYCお買い物体験。(近江米うまかったっす!)

2026年3月
mametaさんが直接送金と商品管理の煩わしさを解決するシステム「JPYCで買い物ができるECショップ」を開発されたので、「赤穂ギャベ」と「THINKDAYS PUBLISHING」を店舗として登録した。